米国株が大人気!その理由を探る

近年、本業とは別に、副業のひとつとして投資や株取引を行う人が増えてきていると言われています。そうした人たちの中でも人気株として注目を集めているのが米国株です。日本の投資家の間でも、国内からオンライン証券などを使って米国株に投資する人が増えていると言われています。それだけでなく、現在、米国市場はグローバルなポートフォリオ多様化の機会を求める投資家にとっても人気の選択肢となっています。その理由は、世界最大級のブランドの本拠地であることや、ドルの強い地位などが挙げられますが、ここでは多くの人が米国株を選ぶのはなぜかを見ていきたいと思います。

世界の株式市場の約44%

世界の株式市場は巨大です。 世界中にある証券取引所で毎日数十億株が取引されており、なかにはFX取引など慎重に行うべき投資スタイルなどもありますが、いずれにしても投資家には無限の可能性があるとも言えます。2023年6月末の世界の株式時価総額は、105.9兆ドル(前年末比+8.3兆ドル、+8.5%)でした。そのうち米国は 46.7 兆ドルで 、最大規模の44.1%を占めています。ちなみに日本は 5.9兆ドルで5.6%となり、中国の10.1兆ドル(9.5%)に次いで、第3位でした。

上昇を続ける米国株

米国の株式市場(NYダウ)は長期にわたって高い上昇を示しており、株価指数の「S&P500」で見ると、1990年末の段階で330.22、2020年末の時点では3756.07。30年の間で11.3倍に上昇したことになります。100万円だった資産が約1200万円になる計算です。その後も株価は上昇し続けており、2021年の時点では4180.17と、12倍を超えるパフォーマンスになっています。これに対して日本の株式市場を見てみると、その差は一目瞭然です。「東証株価指数(TOPIX)」では1991年3月末時点の指数が1970.73。30年後の2021年3月末では1954.00となっています。日経平均株価は3万円を回復したものの、ピークには届いていませんし、もちろん東証株価指数も最高値を更新できてはいません。12倍になった市場と30年前の最高値を更新すらできていない市場では、全社に人気が集まるのも頷けますよね。

高収益・高配当

米国株のメリットでよくあげられるのが、その収益力の高さです。アメリカの企業においては「会社は株主のもの」という認識が非常に強く、株主から集めた資本をいかに活用して経営者が株主に還元できるかが何よりも重視されます。株主資本に対していくらの利益を出したかを示す『自己資本利益率(ROE)』という指標がありますが、2020年時点で日本が平均5.5%なのに対し、アメリカ企業は約二倍の11.9%。このように収益力が高いため、アメリカには高い配当利回りを出す企業が多く、中には20年以上増配を続けている企業なども数多くあります。また、米国株の魅力のひとつとして忘れてはならないのが、日本と違って『単元株』といったシステムがないため、すべての銘柄が1株から投資できることです。少ない投資額からスタートして大きく成長するということも可能なわけです。

Kayo Fukushima

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